AIに関する論文の量と質は共に中国が米国を抜くが、企業別では米国企業が優位

テクノロジー

日経新聞はオランダの学術情報大手エルゼビアと共に、約800種のAIに関するキーワードなどから2012年から2021年の学術論文や学会論文を対象に、国や企業の研究力を調査しました。それによると、国別では中国が米国の約2倍となる4万3000本の論文数を有し、AI研究をリードしていることが分かりました。中国は量だけでなく質においても世界1位です。他の論文による引用数は米国より7割多い7,401本と独走状態です。ちなみに日本は量では9位、質では18位と低迷しています。

国別では中国が優位に立っているのですが、企業別では米国が優位です。次の表は2021年の企業別注目論文数を元にした順位です。

1位 アルファベット(米国)127本
2位 マイクロソフト(米国)93本
3位 IBM(米国)71本
4位 メタ(米国)63本
5位 テンセント(中国)54本
6位 アリババ集団(中国)42本
7位 ファーウェイ(中国)40本
8位 アマゾン(米国)36本
9位 エヌビディア(米国)33本
9位 国家電網(中国)33本

これを見れば分かるように、企業別においても米国と中国がAI研究のトップを走っていることが分かります。日本企業はひとつも入っていません。AI研究は主に大学など研究機関と企業にて行われるのですが、米国は大学よりも企業に優秀な人材が揃っていることが分かります。一方で中国は大学と企業の両方にバランス良く人材が揃っていることが分かります。

米国と中国は軍事力でもしのぎを削っていますが、AI研究の分野においても対立が激化しているようです。ChatGPTのような画期的なサービスが日本から生まれることは今後あるのでしょうか。

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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