市場が拡大中のエッジデータセンターとは

テクノロジー

従来のデータセンターは利用者が多い大都市近郊に設置していました。しかし、最近ではエッジデータセンターの市場が急拡大しています。エッジデータセンターと従来のデータセンターの違いは何なのでしょうか。「エッジ」とはデータをクラウドで集中管理せず末端の機器や施設で処理する「エッジコンピューティング」からきています。つまり、エッジデータセンターとは利用者の近くに設置する小型のデータセンター(DC)のことです。

利用者の近くにDCを置くメリットは何なのでしょうか。利用者の近くのDCでデータを運用できるようになれば、通信の遅延が少なくなりリアルタイムで情報を処理、分析できるようになります。私たちが普段仕事で使用しているクラウドサービスであれば多少遅延が発生しても業務に支障はありません。しかし、通信が遅延すると命の危険に直結するサービスもあります。それが今後普及するであろう自動運転と遠隔医療です。

例えば自動運転では通信が遅くなることでブレーキをかけるタイミングがずれ、歩行者を跳ねてしまう可能性があります。医療においては遠隔手術の際にスピードが要求されます。出血への対処が遅れたために命を危険にさらす、なんてことが起こりうるのです。このようなサービスでは従来型のDCでは対応できません。

また、従来型のDCが膨大な電力を消費するのに対して、エッジDCの場合は消費電力が少なくなることもメリットのひとつです。今後、エッジDCの市場規模は世界で1兆5,000億円になると予測されています。DCも集中と分散をうまく使い分ける時代に入りました。

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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