代表的な株価指標「PER」「PBR」とは

金融・経済

日頃、株式運用をしていないビジネスパーソンでも、新聞やニュースで「PER」や「PBR」という言葉を知る機会は多いと思います。この2つは株式運用する上で参考とする基本指標で、その企業の株価の割高・割安を判断する数値です。株式運用を行っていない人にとっては関係ない話かもしれませんが、顧客企業の経営状態を理解する上では知っておいて損はありません。今回はこの2つの指標を簡単にご紹介します。

PER(株価収益率)

PER(株価収益率)= 株価 ÷ 1株あたりの当期純利益

最も一般的で分かりやすい指標がPER(Price Earnings Ratio:株価収益率)で、「〜倍」と表示されます。この数値が高ければ割高、低ければ割安と言われてます。1,000円で1株あたりの当期純利益が100円であればPERは10倍ということになります。ただし、注意してほしいのは企業単体のPERだけを見てそれが割高なのか割安なのか判断しないことです。大切なのは他の企業と「比較」することです。例えばA銀行のPERが5倍、B銀行のPERが10倍であるならA銀行の方が割安という見方をします。同じ業界・セクターと比較するのが一般的でしょう。

今回のコロナ禍においては特定の銘柄のPERが大きく伸びました。その代表が「エムスリー」という会社です。現在、この会社のPERは100倍前後で推移しています。これだけ数値が高いと割高だと判断してしまいます。しかし、実は今後の成長を考えると100倍という数値が妥当だと判断されるケースもあります。詳しいことは各自調べていただくとして、大切なのはなぜその数値なのかを見極めることです。エムスリーのように今後の成長を期待して割高になっていたり、反対に成長が見込めないため割安になっていることもあるからです。

PBR(株価純資産倍率)

PBR(株価純資産倍率)= 株価 ÷ 1株あたりの純資産

PERと同じように株価の割高・割安を判断する指標がPBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率)です。これは株価を1株あたりの純資産で割った数値で、「株価割安性」を測るために使われます。この数値も「〜倍」と表現されます。例えばA社の1株あたりの純資産が1,000円で株価も1,000円だった場合、PBRは1倍ということになります。1倍を下回ると底値が意識され、一般的には割安と判断されます。

ただし、ここでも注意が必要です。単純にPBRが低いからといって割安だと判断できません。PBRが変動していればよいのですが、常態化している場合はそれが本来の企業価値と判断され、長期的な成長が期待できません。地方銀行やアパレル業界では1倍割れが多いのですが、それは割安というよりも今後の成長が期待できないからです。

株価指標の使い方

前述しましたようにこれらの指標はそれ単体で見てはいけません。あくまでも何かと比較した時に役立つ指標です。では何と比較すればよいのでしょうか。それは次の2つです。

  1. その会社の「過去の数値」と比較する
  2. その会社の「同業他社の数値」と比較する

これから株式運用を始めてみようと考えている人は、株式を購入する際に何かと「比較」する癖を身に着けましょう。

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