日本の小学校では2020年度からプログラミング教育が必修化されました。プログラミング教育の目的は子どもたちに「プログラミング的思考力」を身につけさせることです。プログラミング的思考力とは論理的に物事を思考し、問題を解決する力です。これは、これからの社会で必要とされる重要な能力です。
プログラミング教育の目的はあくまでも「論理的思考力」を身につけることであり、プログラミングスキルを身につけることではない、ということを親として認識する必要があります。論理的思考力はどのような仕事を行う上でも必要なことで、これは社会人経験が豊富な親であれば誰でも分かることでしょう。
小学生向けのプログラミング教材
小学生向けのプログラミング教材はたくさんあります。教材にはビジュアルプログラミング言語を使用したものや、テキストベースのプログラミング言語を使用したものなどがあります。ビジュアルプログラミング言語はブロックを組み合わせてプログラミングを行うことができるので、小学生でも簡単に学ぶことができます。テキストベースのプログラミング言語は、より本格的なプログラミングを学ぶことができますが、難易度が高いので小学生のうちから学ぶのは難しいかもしれません。
具体的な教材は次のようなものがあります。
- Scratch：マサチューセッツ工科大学が開発したビジュアルプログラミング言語です。ブロックを組み合わせてプログラミングを行うことができるので、小学生でも簡単に学ぶことができます。Scratchでできることは、ゲームやアニメーションの作成、音楽や画像の制作など、多岐にわたります（公式サイトを見る）
- Viscuit : 日本ユニシスが開発したビジュアルプログラミング言語です。Scratchよりも操作が簡単なので、小学校低学年でも使いやすいです。Viscuitでできることは、ゲームやアニメーションの作成、音楽や画像の制作など、Scratchとほぼ同じです（公式サイトを見る）
- LEGO®WeDo2.0 : LEGO®ブロックを使ってプログラミングを学ぶことができる教材です。LEGO®ブロックを使ってロボットを組み立て、プログラミングで動かすことができます。LEGO®WeDo2.0は、プログラミングの入門に最適な教材です（公式サイトを見る）
子供向けの教材選びで大切なことは、子供との相性です。子供は大人のように忍耐力が無く、面白くないと感じれば続けられなくなります。だから、親の都合で教材を決めるのではなく、試用版等を子供に使わせて、子供がそれに興味を持つかどうかを確認しましょう。
小学生にプログラミングを学ばせるメリット
小学生にプログラミングを学ばせるメリットはたくさんあります。ここでは、その中でも特に重要なメリットをいくつかご紹介します。
論理的思考力・問題解決力の向上
プログラミングは論理的に物事を思考し、問題を解決する能力を身につけるために最適な学習です。プログラミングではコンピューターに指示を出すために、一連の命令を順番に並べる必要があります。この作業を通じて、子どもたちは論理的に物事を思考し、問題を解決する力を身につけることができます。
創造力の向上
プログラミングは創造力を養うにも役立ちます。プログラミングでは自分のアイデアを形にすることができます。この作業を通じて、子どもたちは創造力を養うことができます。
ITリテラシーの向上
プログラミングはITリテラシーを身につけるためにも最適な学習です。ITリテラシーとは、IT技術を理解し、使いこなす能力です。プログラミングを学ぶことで、子どもたちはITリテラシーを身につけることができます。
将来の選択肢の広がり
プログラミングは将来の選択肢を広げるためにも役立ちます。プログラミングは、IT業界で働くための基礎的なスキルとなります。また、プログラミングのスキルは、他の分野でも活かすことができます。例えば、ビジネスやマーケティング、教育などです。
プログラミングは子供の能力を高めるだけでなく、将来の可能性を高めることもできます。「大学生の頃にプログラミングを習っていたら、もっと就活が楽だったかも」と考える親も多いのではないでしょうか。
子供にプログラミングを学ばせるための経済的負担
子供がプログラミングを学ぶために親が負担する費用は、学習方法や教材によって異なります。
- プログラミング教室に通う場合、月謝は数千円から数万円程度かかります
- オンラインでプログラミングを学ぶ場合、受講料は無料のものから数万円程度のものまでさまざまです
- 独学でプログラミングを学ぶ場合、教材費は数千円程度です
また、プログラミングに必要なパソコンやタブレット、ソフトウェアなどの機材費も必要になります。機材費は、数万円から数十万円程度かかります。プログラミングを学ぶのにかかる費用は、家庭の経済状況によっても異なります。子どもがプログラミングを学びたい場合は、親子で話し合い、無理のない範囲で学習方法を決めると良いでしょう。
以上、子供にプログラミングを学習させる場合に役立つ情報をお届けしました。中学受験を優先するのであれば、プログラミングは学校教育に任せておけばよいでしょう。ただし、子供の成長を長い目で見る場合は、小学生の頃からプログラミングを学ばせて論理的思考力を身に付けさせることが大切です。
