ジョブ型雇用とメンバーシップ雇用の違い

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技術革新が加速しグローバルな人材獲得競争が激しくなる中で、国内企業においてもジョブ型雇用が進んでいます。新聞等メディアでも取り上げられることが多い雇用形態ですが、従来の日本型雇用(メンバーシップ型)とは何が異なるのでしょうか。今回はその違いを簡単にまとめご紹介します。今後、就職や転職をする場合、その企業がどのような雇用形態を運用しているのか必ず確認しましょう。メリットだけでなく、デメリットの把握も大切です。

ジョブ型雇用とメンバーシップ雇用の違い
ジョブ型雇用
  • 職務内容を職務記述書で規定
  • 賃金は業務の市場価値で決まる
  • 人材の流動性が高い
  • 経験者採用が一般的
メンバーシップ型雇用
  • 職務内容は限定されていない
  • 賃金は経歴や勤続年数で左右される
  • 人材の流動性は低い
  • 新卒一括採用が一般的

ジョブ型雇用の方が高い賃金で働けると勘違いする人がいます。しかし、ジョブ型雇用は業務の市場価値で賃金が決まるため、どれだけ高いスキルや能力を持っていても市場が求めていなければ賃金は上がりません。例えばAIやデータサイエンスなど市場価値の高い能力を保有していれば賃金は上がります。

また、ジョブ型雇用の場合は仕事主体で雇用されるわけですので、その仕事が企業にとって必要ないと判断されれば解雇されることもあります。一方、従来の日本型雇用の場合はその仕事が無くなっても、他部署への異動等により雇用が維持されるメリットがあります。

高いスキルと能力を常に維持することができる人であればジョブ型雇用の方が高い賃金を得ることができます。一方、その企業で長く働きたい場合は従来の日本型雇用の方がマッチするでしょう。また、入社後さまざまな経験をして、社内でジョブチェンジをしたい場合も日本型雇用の方が実現しやすいと思います。何かと批判される日本型雇用ですが柔軟性が高さはジョブ型雇用には無い魅力だと感じます。

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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