正しいメールの書き方。メールとチャットの書き方は区別しよう。

ビジネス

僕の副業の取引先の多くは飲食店や酒販店、ホテルなどに勤める個人です。この中でも特に飲食店に勤める人とメールのやり取りをする際に感じることがあります。それは、メールの書き方とチャットの書き方を混同している人が多い、ということ。一般的にメールを使ってビジネスのやり取りをする場合は次のような書き方にします。

◯◯株式会社
営業部 主任 ▲▲様

お世話になっております。株式会社□□の■■です。

(要件)

以上、ご検討のほどお願いします。

(署名)

メールの書き方で絶対に必要な要素は

  1. 誰宛に送っているのか
  2. 自分は誰なのか

の2つを記載することです。

しかし、僕がやり取りしている飲食業の多くの方は、この2つの要素が無い状態でメールを送ってきます。だからメールが届く度に「君は誰?」「送り先は僕でいいの?」と考えてしまいます。そして、受信する度に「大変恐縮ですが、お名前を教えていただいてよろしいでしょうか?」と返信します。とても時間の無駄です。また、パソコンではなくスマホでメールを作成するため、文章に改行が無く、ダラダラと長い文章を書き連ねている場合もあります。

なぜ、このようなメール作成を行うのか。やはりその原因はLINEなどチャットでのコミュニケーションが増えているためだと考えられます。また、飲食業の場合は仕入注文等でいまだにFAXを使っている場合が多く、ビジネスメールを作成する機会が少ないとも考えられます。さらに、そのような基本的なマナーを学ぶ機会がないとも考えられます。一般的な企業に入社すれば、普通はメールの送り方は最初に習いますが、飲食業(特に個人経営の飲食店)で若くして働き始めた場合は、そのような研修の機会が少ないのではないでしょうか。

このようなことを書くと、飲食ビジネスにはメールの書き方など覚える必要が無い、と言われるかもしれませんが、それは飲食業界内でやり取りする場合だけであって、飲食業以外の人とやり取りする場合には、相手の企業文化や商習慣に合わせる必要があります。一方的に自分のやり方を押し付けるのは相手に失礼でしょう。飲食業界で働く全ての人が対象ではないのですが、業界内でもそのようなメールを見たら「このメールの書き方は間違っている」と指摘したほうが良いと思います。そうしなければ「飲食業界で働く人はメールの書き方も知らない」と一括にされるからです。

上記のような堅苦しいメールは必要でなくても、最低限「誰宛に送っているのか」と「自分が誰なのか」を文面に含めることをおすすめします。

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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