京都・祇園からカプセルホテルが無くなるかも

暮らし・旅

京都・祇園地区からカプセルホテルが無くなる日が訪れるかもしれません。

祇園商店街振興組合は4月19日に、祇園地区にカプセルホテルなどの建設を抑制するための地区計画変更案を京都市に提出しました。受け取った京都市長は「理念は一致している」を返答しているようです。実際にいつからこの計画変更案を実行するのかは不明ですが、カプセルホテルのような客室面積が小さい宿泊施設は今後祇園への進出は難しくなるでしょう。

今回の計画変更案のポイントは次の通りです。

  • 対象は鴨川の東側から八坂神社につながる四条通沿いの東西約500メートルの地域
  • 客室の定員が1人の場合は9平方メートル、2人の場合は13平方メートル以上の宿泊施設のみ認める
  • 小規模な宿泊施設や民泊を除き、祇園の町並みの質を維持することが目的

この計画は早ければ2023年度内にも手続きが完了するということです。個人的にはこの計画には賛成です。祇園は人気の地区ですので宿泊施設を造りたい気持ちは分からなくはないですが、それによって失うものも大きいです。そして、祇園の魅力が低下すれば結果的に祇園の宿に泊まりたい思う観光客も減るわけですので、理にかなっていると考えます。

祇園や東山のような観光エリアには高級ホテルを集め、カプセルホテルや民泊などは観光エリアから離れているものの交通の便がよい四条大宮や西院エリアに集積させる方がよいでしょう。飲食店の質という点においても、祇園は高級店が多く民泊に泊まるような客は対象外ですが、四条大宮や西院には安価で楽しめる飲食店が集まっています。

差別ではなく区別をして、人とお金の流れを上手く循環させることがこれからの京都には必要だと感じます。

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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