体を丸ごと再生できる不老不死「ベニクラゲ」の遺伝情報を解読

テクノロジー

今年の1月、かずさDNA研究所などの遺伝子解析チームは、不老不死の生物として知られるベニクラゲのゲノム(全遺伝情報)を解析したと発表しました。トカゲやイモリのように体の一部を損傷した場合、元に戻す機能を持った生物は多いのですが、ベニクラゲのように体を丸ごと再生する生物は数種類のクラゲしか存在しないと言われています。

他のクラゲは老いると溶けて死んでしまうのですが、ベニクラゲは損傷したり死期が近づくと、体が団子状の塊になります。そして、ポリプと言われる状態で岩にくっつきます。そこから、再び元の姿に再生します。ドラゴンボールの世界で表現すると、トカゲやイモリはピッコロ大魔王、ベニクラゲは魔人ブーといったところでしょうか。

このベニクラゲの再生機能を研究することで、若返る仕組みの解明につながると期待されています。もちろん、この機能は独自の遺伝子を持つベニクラゲだけが可能で、人間が不老不死になることはないのですが、将来この遺伝子を持つ生物を人工的に作り出すことができるかもしれません。

もちろん、倫理的に多くの問題を抱えると思いますが、未だ解明されていない生物の謎を究明することで、人間だけでなく自然環境そのものにも応用できる技術が開発されるかもしれません。楽しみですね。

(参考)かずさDNA研究所

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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