トレーダーも焦る、為替のフラッシュ・クラッシュとは

金融・経済

先日(9月26日)に為替に大きな変化がありました。金融業界に勤めている人や個人投資家であれば当然ご存知だと思います。この日は英ポンドが対ドルで1.0353ドルまで急落したことが他の為替にも影響し、ポンド円も154.80円から148.74円まで急落しました。その時のチャートが次の画像です。

僕は他のFXサービスよりも使い勝手が良いという理由で「みんなのFX」というサービスを利用しています。この画面は実際に私のアプリをスクリーンショットしたものです。見てください、この急落ぶり。仕事中や就寝中にこんな値動きがあったら気づいた時ビビりますよね。

このような急激な値動きのことを業界用語で「フラッシュクラッシュ」と呼びます。株価や為替には下落は付きものなのですが、フラッシュクラッシュは一般的な急落よりも短時間(数秒、数分)で大きく下落します。そのため、損切りする機会も無くなり大きな損失を出すことになったり、強制ロスカットが働くことになります。

フラッシュクラッシュが起こる原因

実はフラッシュクラッシュが起こりやすい時間帯があります。それは取引量が少ない時間です。この時間のことを業界では「魔女が出る時間」と呼び、日本時間では午前6〜7時のことを指します。NYだと夕方の4〜5時です。元々取引量が少ない時間帯なので、ちょっとした売買が大きな影響を及ぼし、値動きが激しくなります。

もうひとつの原因は昨今増えている「アルゴリズム取引」です。これはAIなどプログラムによる自動売買のことで、「みんなのFX」でもシステムトレードという名称で利用することができます。このアルゴリズム取引の中には高頻度取引といって高速で何度も取引を実行するものがあり、この取引が原因で相場が急変すると言われています。

これら以外にもフラッシュクラッシュが起こりやすい通貨があるようです。

 フラッシュクラッシュを回避する方法

取引時間帯が変わったり、アルゴリズム取引が無くならない限り、今後もフラッシュクラッシュが起こり避けることはできません。ですので、被害を最小限に留めるために、仕事中や就寝中の時は指値決済を入れておいたり、ポジションを解消しておく方がよいのではないでしょうか。僕も基本的に就寝前までにポジションは解消したり、金曜日には全てのポジションを解消します。過去、就寝中に大きな相場の変化があり痛い目にあったので。。

あと、FXはフラッシュクラッシュが起こりやすいので、そのようなリスクを負いたくないのであれば株式や債券をオススメします。いずれにしても、どのような金融商品であっても必ずリスクは負わなければいけません。そのリスクをどのように小さくするのかが投資家の腕の見せ所でしょう。

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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