【新卒採用】DMG森精機が博士課程修了者の初任給を約30%アップへ

政治・社会

工作機械メーカーのDMG森精機は2023年4月入社の新卒採用の初任給を大幅に引き上げることを発表しました。特に博士課程修了者の増加率は31%増の475,000円で、2022年4月初任給よりも111,510円も増えることになります。学位別の初任給は下記の通りです。

博士 475,000円(111,510円増)
修士 310,000円(24,750円増)
学士、高専専科 300,000円(27,790円増)
高専本科、短大 290,000円(34,090円増)
高校 280,000円(40,390円増)

今回の初任給引き上げの理由は次の通りです。

  • 高度人材の確保
  • 世界各国の給与と比較して年収を適正化(国際標準の賃金水準に改定)

ちなみにDMG森精機の事業内容や特徴は次の通りです。

  • 世界最大手の工作機械メーカー
  • 工作機械は高水準の受注残を抱えている
  • 特に欧米において、半導体、EV、宇宙関連で伸長
  • 奈良駅前に開発拠点を開設し、名古屋から本社も移転(東京と奈良の2拠点体制)
  • 従業員数は単体で2,000人弱
  • 従業員の平均年齢は42.1歳で、平均年収は723万円

同社のような影響力の強い企業が給与の引き上げを行ったことで、他の企業も同様に給与引き上げを行う可能性があります。特に博士課程修了者のような高度人材を必要とするメーカー各社は高水準の給与に移行するのではないでしょうか。

10年以上前は博士課程まで進むと就職が困難になると言われていましたが、今はむしろ博士課程まで進まないと高い給与を得ることが難しい時代になりました。特に理工系に関しては大学院まで進むことを前提に進学するほうが良さそうです。

伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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