サポートを重視するならEC-CUBEを選んではいけない。その理由とは

事業者がECサイトを構築する場合、取引のあるウェブ制作会社に相談することが多いでしょう。そして、ウェブ制作会社は事業者の要望や課題を聞いた上で、最適なECサイト構築プランを提案します。そのウェブ制作会社がマーケティングなど上流に強みを持つ場合は、ECプラットフォームとしてBASEやshopifyなどクラウド型を選ぶ可能性が高いのですが、制作・開発など下流に強みを持つ場合はEC-CUBEを選ぶ可能性が高くなります。

なぜそうなるのか。BASEやshopifyは既に完成しているサービスであり、制作や開発に強みを持つウェブ制作会社にとっては利用する価値がないからです。ウェブ制作会社にとっての利用価値とは、売上に直結するかどうか、ということです。自分たちの存在価値は制作・開発することによって生まれるわけですので、手を加えることができないBASEやshopifyは自分たちの存在価値をゼロにするサービスと言ってよいでしょう。

本当にEC-CUBEを選んでも大丈夫ですか?

当社は決してEC-CUBEを否定しているわけではありません。むしろ、EC-CUBEの制作パートナーに登録している立場ですので、お客様にも積極的にEC-CUBEを提案しています。しかし、お客様の多くはEC-CUBEとBASEやshopifyなどクラウド型サービスとの違いを理解していない場合があります。そして、それがとても重要なことなのです。例として、EC-CUBEとshopifyそれぞれを利用した場合の事業者(エンドクライアント)との関係性をご覧ください。

shopifyの場合

EC-CUBEの場合

ご覧のようにshopifyの場合は事業者(エンドクライアント)とshopifyが直接契約を結び、債務者と債権者の関係性になります。一方、EC-CUBEの場合は事業主とEC-CUBEが直接契約を結ぶのではなく、間に入るウェブ制作会社と契約を結ぶことになります。つまり、EC-CUBEを利用した場合は事業者と契約関係は無い状態になります。

これが何を意味するのかは、普段ビジネスを営んでいる方ならすぐに分かるでしょう。EC-CUBEを選んでしまうと、債務不履行があったとしてもEC-CUBEに対して責任を追及することが難しいのです。

EC-CUBE側の顧客は制作会社であって事業者ではない

昨年からEC-CUBEを利用したECサイトにおいて個人情報漏洩が相次ぎました。その際、EC-CUBE側の弁明では、その責任はEC-CUBEに適切な設定を行わなかった制作会社や事業者にある、というようなコメントを出していました。要は自分たちの非を認めず、EC-CUBEを利用している側に責任があるという立場を取ったわけです。普段EC-CUBEを提案している私から見ても、このコメントは単なる責任逃れでしかないと感じました。なぜ適切な設定が行われていないECサイトが多数生まれたのか。その原因を解明する責任は当然EC-CUBE側にもあるからです。

もし、同じようなことがshopifyで起こったらどうなるでしょうか。EC-CUBEとは異なり、事業者から直接責任を追及されるでしょう。そして、被害によっては損賠賠償請求も行われる可能性が高いと思われます。だからこそ、そのような事態が起こらないように普段から事業者を意識して運営しているのです。その点、EC-CUBEは事業者側に寄り添っていない運営を行っていると言っても過言ではないでしょう。

万が一のことを考えるのがEC事業者の責任

もしEC事業者がウェブ制作会社に依頼して、EC-CUBEを使用したECサイトを構築したとしましょう。そこで個人情報漏洩が起こり日経新聞等に掲載されたとします。当然、事業者側には刑事上、民事上の法的責任が発生し、顧客に対して賠償金を支払うことになります。もし、ウェブ制作会社の設定ミスによりこの事態が発生したのであれば、事業者はウェブ制作会社に対しても損害賠償を請求することができるでしょう。しかし残念ながら、ウェブ制作会社やフリーランスはお金を持っていません。多くても数十人程度の規模の会社ばかりです。そんな会社に多額の賠償金を支払うことはできません。

一方、BASEやshopifyで同じようなことが起こったらどうなるでしょうか。BASEの時価総額は約1,800億円、shopifyは10兆円以上の時価総額となっています。つまり彼らは体力があり、万が一賠償金を支払うことになっても社会的イメージを意識して相応の対応をするでしょう。もちろん、優秀な弁護士が付いていますので簡単には支払わないと思いますが。ただ元々お金の無い制作会社よりは安心して付き合うことができますよね。

で、結局EC-CUBEを選ぶべきなのか

どうしても自社独自のルールをECに反映したいのであればカスタマイズできるEC-CUBEを選択するしかありません。もちろん、カスタマイズ性の高いECプラットフォームは他にも存在しますが、非常に高価です。EC-CUBEを選んでいる時点で余裕資金が無い事業者だと思いますので、それは現実的ではありません。

ただ、shopifyやBASEは数多くの利用者を抱え、その直接的なフィードバックを元に機能を強化しているため、多くの事業者がカスタマイズしなくても利用できるようになっています。実際、大企業もEC-CUBEではなくshopifyを選んでいます。大企業にも対応できるのであれば中小企業にも対応できると考えるのが普通です。もし対応できないとするならば、それは単に必要の無い「こだわり」を持っているだけなのではないでしょうか。

必要の無い「こだわり」で実現したカスタマイズは短期的には価値があるかもしれません。しかし、長期的に必要だと言えるでしょうか。EC-CUBEは一度カスタマイズすると元に戻すにもお金がかかります。EC-CUBEを選ぶ時は短期的な視点ではなく、長期的な視点で判断しましょう。ま、制作会社はカスタマイズするほど儲かるので依頼されたらNOとは言いませんが。

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