【BOOK REVIEW】方丈記(鴨長明)

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という文章から始まる有名な書物です。知っている人は多いと思うのですが、意外と読んだ人は少ないのではないでしょうか。これは仏教的無常観を描いて作品ということで、なんだかとても難しそうなのですが、訳が素晴らしく、とても分かりやすい一冊に仕上がっています。都での生活に疲れ切って、田舎でひっそり暮らすことを良しとするような発言が多いのですが、都での生活に未練たらたらな感じが読み取れるのが面白い。人は住む場所によって、暮らし方や感じ方が大きく変わるのですね。

ハイライト

人間のすることは、みんな愚かだ。こんな危ない都の中に家を建て、それに財産をつぎこみ、あれこれと心労を重ねて苦労するとは愚の骨頂、まったくつまらないことだと思う。

やどかりは、小さな貝を好む。そのほうがよいと知っているのだ。みさごという鳥は荒磯に棲む。それは、人間を恐れるからだ。私もまたそれと同じだ。世間に近く住むことがどういうことか、どうなるか、すでに知っているから、もう何かを望むこともないし、あくせくすることもない。ただ、静かに暮らすことだけを考え、余計な心配のないことそのものを楽しんでいる。

世間一般の友人の付き合いを見ると、まず財のある者を重んじて、愛想のよい者と親しくなろうとする。必ずしも、情が深いことや正直さを大事にしているとは限らない。それなら、むしろ楽器や花や月を友としているほうがましだ。

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