僕が以前に勤めていたマイナビという会社では、メディアの編集担当がクライアント企業に赴き、社長や社員にインタビューして原稿を作成します(実際には外部ライターが行います)。この場合、取材対象者に直接会うため、音声の録音はICレコーダーを使います。しかし、今回のコロナ禍においては直接会ってインタビューすることができません。そこで、現在は多くの担当者やライターがzoomなどビデオ会議システムを利用して取材を行っています。
この方法を採用すると、今まで当たり前のように使っていたICレコーダーが使用できません。そこで代わりに使えるのがオンラインの議事録サービスです。このオンライン議事録サービスの良い点は、リアルタイムで文字起こしを行ってくれること。ICレコーダーを使った場合は、取材後にその音声データを聞きながら文字起こしをする必要がありますが、議事録サービスを使えばその手間が省けます。最近ではAIが進化し、人間の認識精度を超えるサービスも登場しています。
また、日本語だけでなく英語など他の言語にも対応させやすいので、英語インタビューの文字起こしも従来以上のスピードで対応できるでしょう。企業によってはオンライン化する営業手法に合わせ、各営業社員と顧客との会話をテキスト化し、それを分析することで効率の良い営業手法を生み出すことも可能になるのではないでしょうか。音声は膨大なデータになるため、それをテキスト化することで今後サービス提供会社にはビッグデータが蓄積されそうです。
今回はこのようなAI議事録サービスをご紹介します。月額1000円台で利用できるサービスもあるので、中小企業もすぐに導入することができますよ。
AI議事録サービス例
AI GIJIROKU(AI議事録)
- 運営会社:株式会社オルツ
- 月額1,500円から利用可能
- 35ヶ国の音声入力に対応
Rimo Voice
- 運営会社:Rimo合同会社
- 1時間の音声を最短5分でテキスト化
- 日本語に特化した自然言語処理
- スマホでも利用可
Amazon Transcribe
https://aws.amazon.com/jp/transcribe/
- 運営会社:米国Amazon Web Service
- 1時間当たり1.44ドル(約150円)
- カスタム言語モデルで専門用語にも対応
- 医療用語に対応したAmazon Transcribe Medicalも
ワード(ウェブ版)
- 運営会社:米国マイクロソフト
- Wordにトランスクライブ機能を追加
- 現時点では英語のみ対応