中小企業のテレワークを考える〜経営者の役割〜

クラウドコンピューティングがICTの利用形態の中心となる中で、クラウドソーシングやクラウドファンディングの出現によって経営環境は様変わりしています。そして、そのような社会環境の変化は経営にも影響を与え、企業やそこで働く社員にも求められる資質が変化しています。

特に経営者に求められる資質はここ数年で大きく変わっています。単なる技術力ではなく技術を市場に適応させる企画力であり、単なる営業力ではなく、新たな市場を想定し、売る仕組みを創り出す能力が求められます。従来のようなリーダーシップや組織力、協調性だけでは新たな競争には挑めません。

経営者とテレワーク

時代の変化により経営者に求められる資質も変化していますが、その中にはテレワークを導入するためのヒントも隠されています。自社にテレワークを導入する上で、経営者が最も意識しなければいけないのは「テレワークをするのはワーカーであり経営者ではない」ということです。経営者の中には自分を主体にしてテレワークを捉える人が珍しくありませんが、それではワーカー視点でテレワークを捉えることができません。

では、テレワーク環境における経営者の役割は何なのか。それは「Job Casting」、つまり業務を配分する役割です。テレワークをするのはワーカーであり、彼らに対してテレワークを媒介して仕事を割り振るのが経営者です。それぞれ役割が異なることをまず意識しましょう。

では、Job Castingを行う上で必要となる能力は何か。それは「業務を可視化」することです。経営者が部下に対して指示を出す時、この可視化が出来ていないケースが少なくありません。言い方を変えれば、抽象的な指示出しをしているケースが多いと思われます。しかし、テレワークでは具体的な指示が求められるため、従来のような指示出しではテレワークは機能しません。

可視化された業務でわかりやすいのはクラウドソーシングサービスです。ランサーズやクラウドワークスのようなサービスには数多くの業務依頼が掲載されていますが、これが可視化された状態です。つまり、このようなサービスに掲載できるほど具体的な情報に落とし込む必要があります。そうしなければ、指示されたワーカーはその業務の「始まり」と「終わり」が分からないからです。

テレワークが普及する前は、目の前に部下がいたので「分からなかったら声をかけろ」というスタイルで業務を進めていましたが、テレワーク時代ではそのようなやり方は通用しません。経営者の意識変革、これがテレワークを導入するための肝になることを経営者自身が認識しておく必要があります。

 (参考書籍)テレワークが未来を創る 働き方改革で実現するトランスボーダー社会

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