2020年度から電子書類の認定制度が始まります。

自分で起業に関わり、約5年間会社運営を行ってきましたが、一番意外だったのは「何をするにしても紙ベースの書類が必要で、さらに数年間保管しなければいけない」ことでした。会社員だったころもオフィスにある大量の書類に対して、普段見ることのない書類をなぜ残しておく必要があるのか疑問だったのですが、自分で会社を起こして初めてその必要性が分かりました。でも思うんですよね、これだけテレワークが進む時代に書類を保管するためだけにオフィスを維持しないといけないのはアホらしいな、と。企業が成長するほど保管しなければいけない書類は増え、書類が増えるたびにオフィスを拡張する。なんて意味のないことなんだと。でも、先日のニュースでようやくこの意味のないことから開放されそうです。

電子書類の認定制度

総務省は2020年度から企業でやり取りする請求書などの電子書類が本物だと証明する公的な認定制度を開始します。クラウド上で契約書類を交わすサービスは既に存在しています。しかし、このようなサービスは企業間における契約だけであり、公的な認証は一切ありませんでした。今回の認定制度はこのサービスに国の公的なお墨付きを与え、より一層の書類の電子化を進めていくことが狙いです。

今回の認定制度の対象は2つあります。

① タイムスタンプ(2020年度開始)

タイムスタンプはその名の通り、電子書類が作成された「時刻」を証明するためのもので、作成以降に書類が改ざんされていないことを証明するための仕組みです。この仕組みを提供する代表的な事業者は次の5社です。

② eシール(2021年度開始)

eシールはその書類を作成したのがその「企業」であることを証明するためのものです。認定事業者が企業専用の暗号鍵を発行し、電子書類を作成する際にその暗号鍵を使って書類を暗号化します。eシールは既に多くの事業者がサービスを行っています。

電子書類普及の鍵は企業の意識変革

このような制度が始まること自体は素晴らしいのですが、問題は実際に企業がその制度を利用するか否かです。契約書類は企業が一方的に作成するものではありません。相手が納得して交わされるものです。日本はまだまだデジタルデータよりも紙の原本の方が「本物らしい」という意識が強く、特に中小企業においては何でもかんでも「紙の書類」が作成されています。

おそらく今回の制度も先進的な大企業が率先して導入していくと考えられます。このような制度を導入すればわざわざオフィスでプリントアウトする手間が減り、経理のように大量に請求書を作成するような部署でもテレワークが導入しやすくなります。僕は紙の書類が多い企業ほどテレワークの導入が進まないと考えているため、テレワークを拡大したい企業はこのような制度を積極的に活用すべきでしょう。

問題は中小企業の経営者や管理職です。この2者が中小企業に制度を導入する際のボトルネックになるでしょう。本当に「紙が大好き」な人が多く、このようなITを活用した新しい仕組みを理解しようとする人が少ないのです。今回の制度を普及されるために、ぜひ商工会議所等を通して経営者や管理職に対する導入支援を行ってほしいと思います。だって取引相手の意識が変わらないと使えないですから。

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