楽天、Amazonへの依存を止めて自社ECを運営するために

先日、公正取引委員会は電子商取引(EC)モールを運営する企業の一斉捜査に乗り出すとリリースしました。これは楽天市場やAmazonなど巨大ショッピングモールを運営する企業がその圧倒的なパワーを持って、独占禁止法が禁じている「優先的地位の乱用」にあたる取引をしていないか判断する狙いがあります。

特に問題となっているのは「ポイント還元制度」です。例えば楽天市場でよく見かけるのは「ポイント5倍」というキャンペーンです。私たち一般消費者にとっては嬉しいキャンペーンではあるのですが、そもそもこのポイント分は誰が負担しているのでしょうか。実はこのポイントはモール運営企業だけでなく、そこに出店しているテナント側も負担しています。

このポイント還元率をモール運営側が一方的に決め、テナント側に事前説明もなく実行しているのが現状なんだとか。この状況に対して、テナント側はモール運営側に文句のひとつも言いたいところですが、その後の措置が怖くて黙って受け入れるしかないのが現状です。

モールに依存しないのなら自社ECの運営をいますぐ開始

昨今話題になっている大手コンビニエンスストアとフランチャイズオーナーとの対立を取り上げたニュースで明らかなように、仕組み全体を維持する立場と自分の利益を優先する立場では考え方が異なることが分かります。楽天もAmazonもモールというシステムを安定的・永続的に運営する義務があります。一方、テナント出店者は極端な言い方をすれば、自分の店だけ儲かれば何の問題もありません。これはECに限らず、商業施設にテナントを出している実店舗でも同様でしょう。

テナント側はモールの知名度を生かした集客や、機能性の高いシステムを利用できるというメリットを享受しているため、それ相応の対価を払うのは当然です。あれだけ大規模なシステムを24時間365日維持するためには、テナント側が想像できないような維持費がかかっていることを念頭に置く必要があります。

それでもモール側の言いなりになるのは嫌だ、という場合は自分でECを立ち上げるしかないでしょう。自分の店を持てば誰にも文句を言われず、好きなように運営できます。ただし、今まで楽天やAmazonから恩恵を受けていた様々なことが無くなることを覚悟する必要があります。

モールで稼ぎながら、自社ECを育てていく

当社もお客様から、モール出店から自社ECに切り替えたい、という相談を受けることがありますが、正直に「自社ECだけに絞ると失敗します」と伝えています。多くのECサイトを見てきましたが、自社ECを軌道に乗せるには3年は必要です。1年目は大赤字、2年目に少し黒字化、3年目に拡大のための利益が生まれる、というケースが多いのです。

したがって、モール出店から自社ECへの切り替えは3年という期間を定めて行いましょう。つまり、3年間は並行して運営したほうが失敗のリスクが小さくなるということです。また3年間という期間があれば、楽天やAmazonから様々な運営ノウハウを学ぶことができます。今まではテナント側として自店舗の利益ばかり追求していたと思いますが、少し俯瞰的な目線で楽天やAmazonの運営を見ることで、なぜ彼らが成功しているのか、その理由を知ることができるでしょう。

さらに自社ECの立ち上げはスモールスタートで問題ありません。カラーミーショップなど月額数千円のサービスで十分です。投資資金の回収には時間がかかるため、「万が一失敗しても懐が傷まない資金」で始めるのが妥当です。もちろん、当社のような制作会社にとってみれば、たくさんお金を使ってくれる方が有り難いです。しかし、失敗するリスクが大きい方法をオススメする気は全くありません。まずは小さくスタートして、たっぷり稼げるようになったら、ぜひ当社でたくさんお金を使ってください。お待ちしています!

(株)クーネストではモール出店から自社EC運営の切り替えに関する相談も受け付けています。モール運営を行いながら、自社EC運営に割ける金額をお伝えいただければ、最適なECプラットフォームをお選びします。将来を見据えて、一歩ずつ変化するお手伝いをさせてください。

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