初めて飲食店を経営する人のための成功のヒント

食べログやHotPepper、FacebookなどのSNSなどを見ていると、世の中には非常に多くの飲食店が存在することに驚きます。私が住む京都だけ見ても、新しい飲食店が続々と開店しています。ある意味、飲食店は独立開業する上で敷居が低いため、一般的な企業よりも新規出店が目立つのだと思います。一方で、飲食店は独自性を維持するのが難しい業態でもあり、安定した売上を確保することが難しいとも言われます。

例えば新しい日本酒バルが開店し、メディアにも取り上げられ、多くの客が訪れる大繁盛店になったとします。この場合、当然のように同じ日本酒を扱うライバル店はこの繁盛店を視察し、良い部分を自分のお店にも取り入れようとします。店内のインテリアだけでなく、メニューの作り方や料理まで真似することはよくあることです。こうなると、当初独自性を保っていた日本酒バルは他店との差別化を図ることが難しくなり、競争に巻き込まれていくことになります。言い換えると、最初はブルーオーシャンだったのが、数ヶ月でレッドオーシャンになってしまった状態です。このように飲食店は常に他店との競争に巻き込まれる環境にあります。では、このような環境の中で安定した顧客と売上を確保するにはどうすればよいのか。今回私が読んだ本にそのヒントが書かれていましたのでご紹介します。

飲食店が成功するための大切な7つのポイント

この本は資産デザイン研究所の内藤忍氏が著した『銀座で素人が始めたファンが続々と生まれる看板のないワインバーの仕組み』です。彼は大学を卒業後、ずっと金融畑を歩んできて、最近話題になったマネックス証券の創業メンバーでもあります。そんな飲食業とは無縁の彼がどのように成功する飲食店を経営できているのか。そのポイントが次の7つです。

① 前例主義から脱却する

② 「競争しない」を常に意識する

③ 自分の強みを「掛け算」する

④ 楽しく、前向きに

⑤ 失敗をおそれない

⑥ 「非金銭的価値」を大切にする

⑦ お客様の本当の声に耳を傾ける

この中で特に大切なのは⑥の「非金銭的価値」を大切にすることです。皆さんもお分かりのように、ここまで多くの飲食店があると、本来の「食」や「サービス」だけでは差別化が難しくなっています。例えば先ほどの日本酒バルの場合、ぶっちゃけ日本酒そのものに魅力を感じてその店に訪れる人は少ないでしょう。日本酒は仕入れさえできればどの飲食店でも飲むことができ、どのお店で飲んでもそれほど味が変わらないものだからです。食事も同様です。よほど際立った魅力がない限り、その料理を目的に日本酒バルに訪れることはないでしょう。

では、なぜ多くの人がその日本酒バルに訪れるのか。それは店側が金銭と引き換えに提供する食とサービス以外の「非金銭的価値」があるからです。私が感じるその日本酒バルの非金銭的価値とは、普段出会うことのない不特定多数の人たちとコミュニケーションが図れるプラットフォームとして店が機能していること。普段滅多に会話することがない大学生ともこのお店なら会話する機会が持てます。ダブルスコア以上の年齢差がある彼らと会話することで、今までにない気づきを貰えたりして良い刺激を貰えます。また、京都という土地柄、非常に多くの外国人がお店に訪れます。普段英語を話さない日本人客が日本酒の力を借りて、片言の英語で彼らとコミュニケーションを図ろうとする姿を見ると素晴らしいお店だなと感じてしまうのです。

今後飲食店を開店しようとお考えの経営者の皆さん、その飲食店から「食」と「サービス」を取り払った場合、それ以外に客を引きつける要素を持っていますか?言い換えれば「付加価値」があるかどうか。一部の飲食店を除き、「食」と「サービス」で勝負する時代は終わり付加価値で勝負する時代が訪れようとしています。ご自身の経営のためにも、顧客のためにも、そのお店を末永く運営できるように、開店前に付加価値を考えてみてはいかがでしょうか。

 銀座で素人が始めたファンが続々と生まれる看板のないワインバーの仕組み(著・内藤忍)

関連記事

  1. シニア人材の採用事例(ネスレ日本)

  2. 【SAKE DIPLOMA試験対策】都道府県別・醸造用玄米の生産量上位…

  3. Qoonestブログのアクセス調査(2018年5月)

  4. 僕はSAVASミルクプロテインで元気モリモリ!

  5. 京都市市営地下鉄の利用実態を調べてみた

  6. 京都市・大阪市・神戸市の平均寿命(平成27年)をまとめてみました。