BtoBサイトは消費者向けECサイトと異なり特別な機能が必要です。今回はBtoBサイトを構築する上で必要となる3つの機能をご紹介します。市場には様々なBtoB向けプラットフォームが出ていますが、ご紹介する3つの機能は必ず必要です。もし検討しているプラットフォームにその機能がない場合は導入を控えたほうがよいと思います。
BtoBサイトで必要な3つの機能
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価格管理
・掛率設定
・個別価格設定
・商談価格 -
販路管理
・クローズドサイト
・価格/画像が見えない
・表示グループ -
決済管理
・異なる決済を管理
・決済サービスと連携
価格管理
消費者向けECの場合、売値はひとつです。しかし、BtoBの場合は販売先によって売値が異なります。例えば同じコピー用紙をA社とB社に販売する場合、A社には1パック300円で販売するものをB社には400円で販売することがあります。これは差別をしているわけでなはく、長年の付き合いであったり、購入数が多い場合にディスカウントすることがあるためです。会社員であれば誰でも理解できるでしょう。
当社がお薦めするBcartの場合は以下の機能が標準で利用できます。
価格グループの設定 | 取引先を事前にグループ分けし、そのグループ毎に掛率を設定できます。 |
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個別価格の設定 | 特定の商品やブランドだけ個別価格を設定し、掛率とのハイブリッドな運用ができます。 |
商談価格 | 営業社員が商談の場で決める商談価格を管理できます。 |
販路管理
楽天やAmazonのような消費者向けECの場合は、誰でも購入することができます。しかし、BtoBの場合は販売先を限定する方が一般的です。例えば商品Aと商品Bがある場合、C社にはAとB両方を販売するがD社には商品Bしか販売しない、という設定が必要です。また、完全会員制にして取引先情報を事前に登録し承認されないと商品情報が閲覧できないような仕組みも必要でしょう。
クローズドサイト | 主に既存の取引先との受発注をインターネットで行なう時に利用します。 |
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詳細な表示設定 | ログイン前は販売価格を見せず、ログイン後に販売価格と商品画像を見せる等の設定ができます。 |
販売先の限定 | 商品ごとに販売先を分けることができます。 |
決済管理
一般的にBtoBの決済には掛け払い(後払い)が利用されますが、取引実績の乏しい相手と最初からこの決済方法を取ることはリスクがあります。これを解決するために、例えば新規顧客は銀行振込とクレジットカードのみにして取引5回目移行から掛け払いを適用する、というような設定を行います。このような柔軟な決済方法を選択できるようにすることで未回収リスクを担保します。
その他BtoBサイトに必要な機能
見積機能
一般的にビジネスの商談には見積書を作成します。当然、BtoBサイトで取引する場合にも見積書が必要です。発行された見積書を使用して社内承認用として使用したり金額交渉用に使用します。BtoBサイトを使用して商品を購入するスタッフは決裁権を持っていない場合が多いため、見積機能は必須で、これが無いBtoBプラットフォームは利用しないほうがよいでしょう。
配送グループ機能
例えばメーカー直送商品と自社在庫商品では出荷元が異なるため同梱発送できません。配送グループ機能が付いていると商品属性ごとに配送グループ設定ができるため、あらかじめ準備した配送グループを商品ごとに紐づけて、出荷元ごとに注文を受注できるようになります。また、この機能を応用して、予約注文を行ったり、温度帯が異なる商品をを効率よく受注しているケースもあります。
充実した販売機能
複数の商品を組み合わせて別の商品を構成する組み合わせ販売(アソート)や、注文数に応じて販売価格を変動させるロット販売など複雑な在庫管理に対応した販売を行なうことができます。販売機能が充実しているほど、顧客に合わせた柔軟な販売戦略を立てることができます。また、新規顧客を優良顧客に育てる際にも販売機能は必要です。