老衰で死ぬ茅ヶ崎市、老衰で死ねない茨木市

日本経済新聞が面白い特集を組んでいたのでご紹介します。テーマは「老衰の地域格差」です。老衰と聞くと、病気や怪我が原因で死ぬのではなく自然に大人しく死ぬイメージがありますが、実は厚生労働省でちゃんと定義されています。老衰は厚生労働省の「死亡診断書記入マニュアル」で「高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死」と扱われています。国内の老衰死は2000年に約2万1000人だったのが、15年には約8万4000人と4倍に増えました。これは医療の高度化が大きな要因だと考えられます。ちなみに日本人の死因上位を見ると、1位は悪性新生物(いわゆる癌)で約300万人、2位は心疾患で約160万人、3位は肺炎、4位は脳血管疾患で5位に老衰死が入ります。今回この特集を読んで面白いと感じたことは、地域(自治体)によって老衰死の割合が異なることです。まずは地域によってどれだけ差があるのかご紹介します。

老衰で死ぬ茅ヶ崎市、老衰で死ねない茨木市

老衰の死亡率が高い自治体ベスト5は以下の通りです。1位は神奈川県の茅ヶ崎市で死亡率は210です。全国平均が100ですので約2倍の老衰死亡率を誇ります。2位は千葉県の市原市、3位は三重県の四日市市、4位は静岡県の浜松市、5位は神奈川県の横須賀市です。これを見ると地方都市の方が老衰死になる確率が高いと思われますが、6位に東京都渋谷区が入っていますので都市の規模との因果関係はないと考えられます。

老衰死の割合が高い自治体
1位 茅ヶ崎市(神奈川県)
2位 市原市(千葉県)
3位 四日市市(三重県)
4位 浜松市(静岡県)
5位 横須賀市(神奈川県)

反対に老衰の死亡率が低い自治体ベスト5は以下の通りです。1位は大阪府茨木市で死亡率30.9。全国平均の1/3の死亡率です。さらに2位から4位も大阪府の自治体が入っています。2位は寝屋川市、3位は枚方市、4位は吹田市、5位に長崎県長崎市が入ります。老衰の死亡率が低いということはそれ以外の死因が高いことになります。おそらく前述した悪性新生物や心疾患、肺炎などを死因とする確率が高いのでしょう。

老衰死の割合が低い自治体
1位 茨木市(大阪府)
2位 寝屋川市(大阪府)
3位 枚方市(大阪府)
3位 吹田市(大阪府)
5位 長崎市(長崎県)

これはあくまでも割合ですので、茅ヶ崎市に引っ越したからといって老衰で死ねるわけではありません。ただ、自治体によってこれだけ大きな差があると何らかの要因があると考えたくなりませんか?

老衰死率が高い自治体ほど医療費が低い

この調査で最も重要なことは自治体による死亡率の差ではなく医療費の差です。老衰の死亡率が高い茅ヶ崎市の場合、後期高齢者(70歳以上)の1人当たりの年間医療費は約792,000円です。一方、老衰の死亡率が低い茨木市の場合、約1,066,000円になります。ちなみに全国平均は約93万円です。これが何を表すかと言えば、老衰死が増えるほど国が負担する医療費が減少していくということです。仮に全国の市区町村が茅ヶ崎市と同じ医療費になった場合、なんと国全体で2兆3000億円の医療費削減につながるのだと。

確かに老衰死であれば医療費は削減できるかもしれないけど、その分介護費が増えるのではないかと疑問を持つ人もいると思われます。しかし、同調査によると老衰死と介護費に密接な関係はないと記載されています。つまり今後、日本の医療費を削減するためには健康で長生きする高齢者を増やすことが最も大切。僕が通っているフィットネスジムには朝から運動している80歳前後の高齢者がたくさんいます。このような元気な高齢者を増やすためにも、国にはフィットネスクラブなど健康増進施設を利用するための支援を強化してほしいな〜と感じます。医療の高度化も大切なのですが、それ以前に病気にならないことが大切だと思うので。

 (外部リンク)日本経済新聞社「老衰の地域格差」

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