EC-CUBEとMakeshopとカラーミーショップの費用比較

テクノロジー

Makeshop(メイクショップ)やカラーミーショップなどASPを利用しているECサイト運営者が最終的にたどり着くのがEC-CUBEを利用した自社オリジナルECサイトだと思われます。ECサイト運営経験が長いほどこの傾向は強く、ASPに対して何らかの不満を抱いています。しかし、ASPからEC-CUBEに移行しようとした場合、ECサイト運営者にとって最も大きなボトルネックが「移転費用の不明瞭さ」です。

これは今まで賃貸マンションに住んでいた人が、初めて一戸建て住宅を購入する時に似ています。賃貸マンションは敷金・礼金に加えて月々定額を支払うだけのシンプルなシステムですが、一戸建ての場合はオーダー内容によって必要な費用が全く異なります。EC-CUBEもECサイトの一戸建てのようなもので、相談を受けてもすぐに「◯万円です!」と明瞭な費用をお伝えできません。そこで今回は元々デザイン性に優れているEC-CUBE3をデフォルトで利用することを前提に、2大ASPであるMakeshopとカラーミーショップの費用比較をしてみました。

EC-CUBE3とMakeshopとカラーミーショップの費用比較

比較の前提として、EC-CUBE単体ではECサイトとして機能しませんので、サーバ構築やSSLサーバ証明書、独自ドメイン取得設定など必要最低限のセットアップを付け、ECサイトとして機能する状態にした場合で比較します。ASPのプラン選択は最も利用者が多いスタンダード(中位)を選びました。

<初年度>

<次年度>

※費用は税抜きです。
※EC-CUBEの場合、決済サービス連携やオリジナルデザイン適用などの費用は含みません。

費用を重視するならカラーミーショップ。将来の展開プランが明確ならEC-CUBE

上記の表を参照すると、費用面では断トツでカラーミーショップに軍配が上がります。確かに同ASPには必要最低限のEC機能が標準で含まれていますし、最近は管理画面の操作性・デザインも優れていますので、初心者には最適でしょう。私がもし個人でECサイトを起ち上げるとしても迷わずカラーミーショップを選びます。

Makeshopはカラーミーショップで満足できないECサイト運営者がよく利用しています。そのため機能的にはカラーミーショップよりも優れています。しかし、その分年間維持費用が8〜9万円ほど高くなります。EC-CUBE3をデフォルトで利用した場合もMakeshopとほぼ同額で運用できるのですが、デフォルトでは機能面でMakeshopに劣りますし、カスタマイズはプロに依頼することが前提となります。

EC-CUBEとMakeshopも最も大きな違いは、賃貸と一戸建ての比較と同様、リフォームが自由にできるかどうかです。Makeshopの機能はMakeshop開発会社が決めているため、個々のECショップオーナーの意向だけで機能が追加されません。一方、EC-CUBEの場合は完全にECショップオーナーの資産になりますので、勝手に好きな機能を加えることができます。もちろん機能追加には相当の費用が必要です。しかし、ECサイト運営が長くなればなるほど、どこかで将来への投資が必要になります。そのタイミングを早期にするのか、ギリギリまで延ばすのか。それはECサイト運営者の展開プラン次第でしょう。

資金に余裕があるのなら、MakeshopとEC-CUBEの一時的併用もあり

上記の通り、どのサービスも一長一短がありますので、明確に期限を設け切り替えることは難しいでしょう。そこで当社がオススメしているのが、現在利用しているASPとEC-CUBEの併用です。既存ASPでしっかりと利益を稼ぎつつ、EC-CUBEを使った売場づくりや管理方法を模索していけば、どこかのタイミングでリスクなく切り替えることができるでしょう。

当社ではそのようなASPからEC-CUBEへの切り替えを検討しているECショップオーナーを対象に、低予算でEC-CUBE環境を提供しています。このEC-CUBEを使って、まずは一部商品のみ取り扱い実際の業務フローなど確認してみてはいかがでしょうか。
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伊藤泰行

京都市在住。 日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA(2018年度合格/No.2153)、SAKE検定認定講師。(社)日本ソムリエ協会正会員(No.29546)。大学卒業後は(株)マイナビに入社し約10年間、顧客企業の新卒・中途採用領域における採用ブランディング、クリエイティブディレクションを経験しました。いつまでもお酒が楽しめるように、毎年1回のフルマラソン完走を目標として健康な体づくりに励んでいます。

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